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本態性振戦とは?|症状と特徴
本態性振戦(ほんたいせいしんせん)は、明らかな原因がなく手や頭、声などに震えが現れる疾患です。
特にコップを持つ、字を書く、人前で発表するなどの動作時に震えが目立ち、生活の質に大きく影響します。
主な症状
- 手の震え(書字、食事、細かい作業で悪化)
- 頭や声の震え
- 緊張や疲労、睡眠不足で増悪
- アルコール摂取で一時的に軽減する場合もある
西洋医学での治療と課題
一般的には以下のような薬が処方されます。
- β遮断薬(プロプラノロールなど)
- 抗てんかん薬(プリミドンなど)
しかし、薬の副作用(倦怠感・めまい・動悸など)や、効果が不十分なケースもあり、日常生活で困り続ける方が多いのが現状です。
本態性振戦に漢方が有効な理由
❶ 個々の体質に合わせた処方
震えの背景には、漢方的に以下のタイプが考えられます:
- 肝風内動(かんぷうないどう)型:ストレスや疲労から神経が高ぶり、震えが出る
- 気血両虚型:エネルギー不足・血の栄養不足で神経が安定せず、細かい震えが出る
- 腎虚型:加齢に伴う衰えから神経のコントロール力が低下
❷ 副作用が少なく、長期的に続けやすい
本態性振戦は慢性疾患であり、長期的な取り組みが必要です。漢方は安全性が高く、体質改善を目的に継続できる点が大きなメリットです。
❸ 震えだけでなく全身の不調も改善
不眠、肩こり、便秘、胃腸虚弱など、振戦に付随する症状も同時に改善が期待できます。
【実際の症例】大阪府豊中市在住60代男性・手の震えで字が書けない
●患者さんプロフィール
- 名前:T.Kさん(仮名)
- 年齢・性別:62歳・男性
- 職業:元事務職/退職後趣味で書道を継続
- 地域:大阪府豊中市
●来店時の状況
- 10年前から手の震えが出現、徐々に悪化
- 病院で「本態性振戦」と診断、β遮断薬を服用するも倦怠感で中止
- 趣味の書道で字がうまく書けず、人前で字を書くことに強い不安を抱いていた
漢方治療の経過
▶ 初回カウンセリング
体質診断の結果:
- 長年のストレス → 肝の気が高ぶる(肝風内動)
- 夜間頻尿・腰痛 → 腎虚の傾向
- 疲れやすさ・顔色の悪さ → 気血両虚
【治療方針】
- 肝の高ぶりを抑える
- 腎の力を補い、神経を安定させる
- 気血を補い、体全体のエネルギーを充実させる
▶ 漢方服用1ヶ月目
- 朝方の震えが少し軽減
- 夜の眠りが深くなり、疲れにくくなった
▶4ヶ月目
- 書道の筆運びがスムーズになり、字が書きやすくなった
- 食欲と体力も改善
▶ 8ヶ月目
- 日常生活での震えはほとんど気にならなくなった
- 「字を書くことの楽しさを取り戻せた」と笑顔で報告
患者さんの声

「書道を続けられることが何より嬉しいです」
手の震えで筆が思うように動かず、趣味の書道をやめるしかないかと悩んでいました。病院の薬も合わず困っていたとき、こちらで漢方を始めました。少しずつですが確実に改善して、今ではまた作品展にも出せるようになりました。先生には本当に感謝しています。
よくあるご質問(Q&A)
- Q本態性振戦は漢方で完治しますか?
- A
ほとんどの方の震えの程度が軽減し、生活が楽になっています。完全に震えが無くなり、再発しない方も多いです。
- Q病院の薬と一緒に飲めますか?
- A
基本的には併用可能ですが、処方内容によっては注意が必要です。必ずお薬手帳をご提示ください。
- Qどのくらいの期間で効果が出ますか?
- A
早ければ1〜2ヶ月で変化が見られ、3〜6ヶ月で安定して改善するケースが多いです。
ご相談はお気軽に|まずは体質チェックから
本態性振戦は「年齢のせい」と諦めがちですが、漢方で体質を整えることで改善できる可能性があります。
「震えを抑えて趣味や仕事を楽しみたい」と思われる方は、一度ご相談ください。